10月5日の価格改定について

アップルの値上げに対して、他の多くのアプリが石の量の調整などで、実質的な石単価の値上げを行わないという対応をする中、エバーテイルは石の量は据え置きで価格をそのまま30%上げるという対応を行いました。
どういうことなのか、拾ってきた情報をまとめました。

まえおき

  • アップルのAppStoreではアプリ登録者は自由に価格を設定することはできず、決められた価格設定テーブル(Tier)の中から選択することになります。

アップルの価格改定内容

  • 10月5日にアップルがアプリ料金を値上げしました。この値上げにはアプリの課金サービスも含まれます。
  • 値上げの直接の原因は為替レートの変動と言われています。円安を含め、世界的にドル高が進んだことです。この場合、販売時に世界共通のTierを設定すると相対的に日本では安くアプリを購入することができることになるため、為替レートの変動(円安)に合わせて調整がされた、ということになります。
  • 日本円では約3割の値上げとなっています。例えばこれまでは最低価格が120円だったものが160円に値上げしています。

アップルの販売手数料について

  • 前項の表には販売価格に対する実際の収入(Appleの手数料を引いた後の売り上げ)が記載されています。重要なことはこの手数料がTierによらず一律30%に設定されていることです(実際にはこの30%は企業規模などの要因で変動するらしいですがTieによって変わるものでは無いようです)。
  • 今回のアップルの値上げではこの販売価格は上がりましたが、手数料が変わったわけではありません。
  • 例えば旧TierではTier56が10,000円、新TierではTier53が10,000円に設定されています。ですが、Tierが変わったからと言ってアップルの手数料が変わるわけではないので、同じ10,000円の販売に対するアップルの取り分は3,000円で変わらない、ということになります。今回の値上げ分がそのままアップルの懐に入る、というものではありません。

他のアプリはなんで値上げしなかったの?

  • 多くのアプリでは、今回の価格改定で販売価格は上げたもののそれに伴って石を増量し石自体の単価は維持する、または旧Tierと新Tierで価格が近いところを選びなおして、新たにTierを設定しなおす、という対応をしました。日本国内のみで展開しているアプリであれば、これはアプリ運営側はまったく損はしていません
    前項のとおり、旧Tierで10,000円(Tier56)で石1,000個売った場合と、新Tierで10,000円(Tier53)で1,000個もしくは12,800円(Tier56)で石1,280個売った場合で、1石当たりのアプリ運営の収入に差はありません。
  • このため便乗値上げしようと考えない限り、今回の価格改定で石単価を値上げをする理由はありません。
 

なんでエバーテイルは値上げしたの?

  • エバーテイルは日本国内のみで展開しているアプリではなく世界展開をしているという事情があります
  • エバーテイルは国ごとに別のアプリとして登録しているわけではなく、世界共通の単一のアプリとして登録しています。このため国ごとにTierを変更する、ということができないと考えられます。
  • この場合、例えば日本円での価格を維持しようとして旧TierのTier56(10,000円)を新TierでのTier53(10,000円)に設定しなおしてしまうと、価格改定されていない米国ではTierが下がったことにより30%の大幅値下げが行われてしまうことになります。
  • 世界展開しているアプリで、この値下げを避けようと思う場合、Tierを変更しないということが有力な選択肢になります。
  • そしてエバーテイルはTierを変更しない、という選択をしたため、日本での販売価格が大幅に上がる、という状況になったと考えられます。
  • Androidは完全にとばっちりです。

おわりに(チラシのうら)

  • 世界展開しているとは言え、日本での売り上げが大きな部分を占めていると思うので、もう少し調整のやり方はあったのでは?
  • いつもの運営
    • 直前になるまで価格改定に関する情報を出さない
    • 具体的な変更前後の価格を最後まで提示しない
    • 切り替わりが完了するまで課金システムを一時停止するなどをしない
    • 変更後の価格表示も反映状況がまちまち。
  • ご意見は運営にどうぞ
  • 不確かな情報で書いている部分もあるので間違いがあればご指摘お願いします。

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